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総務

警備会社のAI活用|シフト調整と日報作成の時間を減らす方法

結論

警備会社のシフト作成と日報のとりまとめは、AIに全部任せられる仕事ではありません。 任せられるのは、欠勤連絡が来たときの代替要員候補の提示と、各現場からの日報を 集約して定型の報告書に落とし込む作業です。資格保有者の最終配置判断や、 事故・トラブルが記載された日報の是非は、引き続き担当者が行います。 一般的な業務量から試算すると、シフト調整と日報作成を合わせて月15〜20時間前後の 削減余地になる計算です(後述の試算)。まずシフトと日報を分けて考えます。

警備会社のシフトと日報は、何にいちばん時間を使っているか

シフト・日報まわりで時間を取られやすいのは、次の3つです。

  • シフト表の下書き作成(現場ごとの配置人数・時間帯・資格要件の当てはめ)
  • 欠勤・急な変更が出たときの再調整(代替要員の候補探し)
  • 各現場からの日報の集約(電話・メール・紙の報告を定型の様式にまとめる作業)

このうちシフト表の下書きと日報の集約は、現場が変わっても「決まった様式に 当てはめる」という手順そのものは同じです。手順が同じ仕事は、AIに下書きや 転記を任せやすい領域です。

AIに任せられる作業と、任せられない作業の切り分け

すべてを任せられるわけではありません。切り分けの基準は「配置や報告の内容に 責任が伴う判断かどうか」です。

任せられる 任せられない
シフト表の下書き作成(配置人数・時間帯の転記) 資格保有者の最終配置確認
欠勤時の代替要員候補の提示 代替要員への連絡・最終決定
各現場の日報を定型報告書へ転記 事故・トラブル報告の内容確認と提出判断
研修受講記録の一覧化 研修内容そのものの企画・実施

資格が必要な現場(交通誘導警備業務1級・2級などの有資格者配置が求められる現場)では、 AIが候補を提示しても、資格の有効期限や配置要件を最終確認するのは担当者です。 交通誘導警備業務は、警備業法第23条に基づく検定の対象です (e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000117 で条文を確認)。高速自動車国道と 自動車専用道路での交通誘導では、1級または2級の検定合格警備員を 警備業務を行う場所ごとに1人以上配置する義務があります (警備員等の検定等に関する規則第2条。警視庁「検定合格警備員の配置基準」 https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/arrange.html)。 一般道でも、都道府県公安委員会が危険防止のため必要と認めて指定した道路には、 同じ配置義務がかかります(同ページ)。 福岡県警察のページでは、2015年9月1日の改定後、国道15路線・県道107路線が 対象と示されています (https://www.police.pref.fukuoka.jp/seian/seikan/keibigyou/069.html)。 指定の有無と路線は県ごとに異なります。 【各自確認:自社が警備を行う道路が公安委員会の指定路線に当たるか。管轄の都道府県警察の警備業担当窓口で最新の指定を確認】 ここを省くと、無資格者を配置してしまう事態につながります。

シフト調整をAIに任せると何時間減るか(試算)

現場ごとの配置表と欠勤連絡をもとに、代替要員の候補を提示させた場合の試算です。

業務 いまの時間(目安) AI活用後 差
シフト表の下書き作成(1か月分・全現場) 8〜12時間 3〜5時間 5〜7時間
欠勤時の再調整(1件あたり) 20〜30分 5〜10分 15〜20分
月間の欠勤・変更対応を20件と想定した合計 約8.3時間 約2.5時間 約5.8時間

前提:合計は各行の目安の中間値で計算しています。 現場数20〜30・所属警備員50〜80名程度の会社を想定し、資格要件と 配置人数がすでに一覧表になっていることを条件とした目安です。配置表が 整理されていない場合は、先に表を作る手間が別途かかります。

日報の集約・作成をAIに任せると何時間減るか(試算)

各現場からの日報(電話報告・メール・紙の報告書)を、本社側で定型の様式に まとめる作業をAIに任せた場合の試算です。

業務 いまの時間(目安) AI活用後 差
日報の集約・清書(1日あたり・全現場分) 45〜60分 15〜20分 30〜40分
研修受講記録の一覧化(月1回) 60〜90分 15〜20分 45〜70分
月20日勤務を想定した合計 約18.8時間 約6.1時間 約12.7時間

前提:合計は各行の目安の中間値で計算しています。現場からの日報がテキストまたは写真で本社に届く運用を想定した目安です。 手書き日報を郵送で集める運用の場合は、先にテキスト化する手間が別途かかります。

欠勤時の再調整と日報作成を合わせると、担当者1人あたり月15〜20時間ほどの 削減余地になる計算です(各行の下限と上限で計算すると約16〜21時間。 シフト表の下書き作成の5〜7時間は含めていません)。

AIへの指示文の文例(欠勤時の代替要員候補提示用)

欠勤連絡とシフト表を貼り付けて、代替要員の候補を出させるときの指示文です。

以下は警備員の本日の欠勤連絡です。添付のシフト表(現場名・時間帯・配置人数・
資格保有者の必須人数)をもとに、代替できる要員の候補を提案してください。
資格が必要な現場では、資格保有者のみを候補として挙げてください。
候補が見つからない場合は、埋めずに「要確認」と書いてください。

【欠勤連絡】
(ここに欠勤者名・現場名・時間帯を貼り付ける)

【本日のシフト表】
(ここに現場ごとの配置表を貼り付ける)

「資格が必要な現場」の判定条件は、自社の配置基準に合わせて書き換えます。 候補を無理に埋めさせない指定が、無資格配置のような誤りを防ぐ歯止めになります。

導入前チェックリスト

シフト調整・日報作成にAIを使い始める前に、次の3点を確認します。

  • □ 現場ごとの資格要件(交通誘導警備業務2級など)が一覧化され、AIに読ませられる形になっているか
  • □ 代替要員の最終決定と本人への連絡は、担当者が行う運用になっているか
  • □ 警備員の個人情報(氏名・住所・資格番号)を含むシフト表を、無料版のAIツールにそのまま貼っていないか (個人情報保護委員会は、入力した個人情報が生成AIの機械学習に使われる可能性があると注意喚起しています。 設定を確認したうえで使う。 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」2023年6月2日 https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/230602_AI_utilize_alert/ 一般の利用者向けの留意点は別添の資料に記載 https://www.ppc.go.jp/files/pdf/230602_alert_generative_AI_service.pdf)

よくある質問

Q. 資格が必要な現場の配置もAIに任せられますか。

任せられるのは資格保有者の候補を提示するところまでです。資格の有効期限や 配置要件が満たされているかの最終確認は、担当者が行う必要があります。

Q. 深夜の急な欠勤連絡にも対応できますか。

AIは代替要員の候補を下書きとして示せますが、深夜の緊急対応や本人への 電話連絡は人が行う業務のまま変わりません。

Q. 事故やトラブルが記載された日報も、AIに任せて作成してよいですか。

日報の定型部分(勤務時間・巡回記録など)の転記は任せられます。ただし 事故・トラブルの内容確認と、上長・警察・発注元への報告判断は担当者が行います。

Q. 現場数が少ない警備会社でも導入する意味はありますか。

現場数が少なくても、担当者が1人でシフトと日報の両方を抱えている会社では、 その担当者が休むと業務が止まりやすい傾向があります。下書き作成の手順を AIに任せておくと、担当者が変わっても同じ手順で対応しやすくなります。

Q. 導入にあたって費用はどれくらいかかりますか。

利用するAIツールによって料金は異なります。 Claudeは、Anthropic公式の料金ページ(https://claude.com/pricing、2026年10月5日確認・税別)で Proが月20ドル(年払いなら月17ドル)、Teamの標準席が1人月25ドル(年払いなら月20ドル)です。 料金は変わるため、契約前に各社の公式ページで最新の料金を確認してください。

自社で何時間減らせるかは、現場数とシフト・日報の件数をもとにした

理解度チェック

読んだ内容の確認に3問だけ。押すと答えが開きます。

Q1. 資格が必要な現場の配置候補をAIが提示した場合、そのまま代替要員に連絡してよい。

× — 候補提示までがAIの役割で、最終確認と連絡は担当者が行うべきだと本文で述べた。

Q2. 各現場からの日報を集約して定型の報告書にまとめる作業は、AIに任せやすい業務である。

○ — 型が決まっていて判断を伴わない転記作業はAIに向いていると本文で説明した。

Q3. 事故・トラブルが記載された日報の最終判断は、AIに任せてよい。

× — 事故報告の最終判断は担当者の仕事として本文で整理した。

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いくつかの質問に答えると、AIに任せられる仕事と減らせる時間の目安が出ます。運営: 市瀬 大義(福岡。前職で経営企画室長を経て、執行役員CFO)

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この記事の作り方: 下書きにAIを使い、制度・料金・ツールの仕様は公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。運営は市瀬 大義(福岡。前職で経営企画室長を経て、執行役員CFO)です。誤りはLINEから知らせてください。